あなたはどの情報を信じる?日本人の情報収集事情を調査!意外な事実が明らかに

この記事を開いたあなた。どうやってここにたどり着きましたか?――――

新生活が始まるこの季節、通勤・通学が始まったり、商品の価格や制度が変わったりして、いろいろと情報収集する機会も増えるのではないでしょうか。なにか情報が欲しいとき、あるいは最新のニュースをチェックしたいとき、みなさんはどこから情報を集めますか?

今回は、世の中の人がどんな情報を利用し、またそれらをどの程度信頼しているのかを分析してみたいと思います。

 

フィールズ総研では毎年12月に、余暇に関するアンケート調査「Fields Yoka Survey ※1」(以下、FYS)を実施しています。今回はその中から、情報を得る手段と信頼度に関する設問をつかって、性年代ごとに集計しました。それでは結果を見ていきましょう!

 

■やはりテレビは強かった!でも若者はちょっとちがう?

まずは情報を集める手段について、13種類の手法を「よく利用する」「たまに利用している」「あまり利用していない」「全く利用していない」の4段階で評価してもらいました。このうち「よく利用する」「たまに利用している」と回答した人の割合を性年代ごとに集計し、ランキングを作成しました。その結果がこちらです。


※集計の都合上、10歳未満の回答は省略しています。
※実際の調査では「その他」を調査していますが、ここでは割愛します。

 

ここから見て取れる、いくつかの発見があります。

  • 全ての年代で「テレビ(民放・ローカル局)」が1位または2位
  • 「ニュースサイト/アプリ」の利用率も高く、特に40代以上ではテレビに取って代わる勢い
  • 男女問わず若者では「SNSからの情報」がメインツールとなっている
  • 若い人ほど他の手段よりも「家族・友人からの口コミ」を優先的に利用している

世間で若者のテレビ離れが叫ばれていますが、男女ともほぼすべての年代で80%前後の人が利用しており、いまだテレビが圧倒的な力を持っていることが伺えます。
また、ニュースサイトはいまやすっかり全年代に浸透し、特に男性ではテレビに迫る勢いがあることが分かりました。

 

■今もっとも信頼されている情報とは?

では、それらの情報を人々はどの程度信頼しているのでしょうか?今度は、先ほどと同じ13項目をどの程度信頼しているか、6段階で評価してもらいました。そのなかで「とても信頼できる」「まあ信頼できる」と回答した人の割合を性年代ごとに集計し、作成したランキングがこちらです。


※各項目を「あまり利用していない」「全く利用していない」と回答した人の意見を含みます。
※集計の都合上、10歳未満の回答は省略しています。
※実際の調査では「その他」を調査していますが、ここでは割愛します。

 

こちらのランキングはからは、以下のようなことが分かりました。

  • 40代以上では「テレビ(NHK)」がトップで、利用率の高かった「ニュースサイト/アプリ」は5位~7位に転落
  • 30代以下では「家族・友人からの口コミ」の支持が高く、利用率の高かった「SNSからの情報」は10位以下に転落
  • 男性20代~30代では利用率ランキングでも上位だった「ニュースサイト/アプリ」が1位を獲得

先ほどの利用率ランキングとは上位の顔ぶれが変わり、40代以上を中心に4大マスメディアが順位をあげました。
一方で、順位が大きく下がるものもいくつか見受けられ、利用と信頼は必ずしも合致しているわけではないことが分かりました。

 

■若年層と中高年層で異なる情報源の捉え方

さて、ここまでの結果からどんなことが言えるでしょうか。今回の結果をまとめると、以下のように整理できます。

※2層を比較して相対的に特徴的だった要素を強調しているため、結果とやや矛盾する点もあります

10代から30代を若年層、40代~60代を中高年層とした時に、それぞれがよく利用している手段と信頼している手段の関係性を比較すると、彼らにとっての”情報を得る手段”となり得るものの範囲に違いがあることが伺えます。これを踏まえ、今回の結果が得られた背景を考察してみると、こんなことが言えるかもしれません:

中高年層にとって、最も信頼すべき情報を発信しているのは、長年の信頼が蓄積されているテレビや新聞などのいわゆる4大マスメディアです。日常的で軽めのニュースやエンタメ・スポーツ情報を見るために手頃なニュースサイトも頻繁に利用してはいますが、どれを信頼しているかと聞かれれば、やはり4大マスメディアを選ぶ傾向にあります。また、彼らの頭には「信頼できるメディアは4大マスメディアである」という前提があるので、それと比較して家族や友人はあまり信頼できないと答えているのでしょう。

他方、若年層にとっては情報メディアと言えば、ニュースサイトやネットの掲示板、SNSなどの普段からよく利用しているネットメディアです。4大マスメディアも利用はするものの、生まれた時から偽装問題や事実の隠ぺい・改ざんばかりが報道されている中で育った若年層にとってはテレビや新聞だから信頼できるといった感覚はありません。そのため、どれを信頼しているかと聞かれれば、普段からよく利用しているネットメディアを選ぶ傾向にはありますが、実際はマスメディアもネットメディアもそんなに信頼は出来ないと感じているのではないでしょうか(但し、同じネットの中でも、メディアの信頼度とSNSの信頼度の差は認識しています)。その結果、どのメディアもあまり信頼ができないからこそ、家族や友人などの顔の知れた人を一番信じているというのが若年層の特徴なのだと思われます。

ネットの時代になり人々の関係は希薄になった、以前は今よりも人と人との関係が深かったと言われていますが、よく井戸端会議で意見交換をしているイメージのある50~60代女性でさえ、信頼しているのは友人や家族よりもマスメディア、という結果は意外でした。反対に、ネット社会に生まれた若者こそ、(もちろん時代背景の変化も多分に影響しているとは思いますが)顔の知れた友人や家族を一番信用しているというのはちょっと面白いですね。

 

(記事:T.Komuro)

 

本記事は、エンタテインメントの研究をしているフィールズ研究開発室(FRI)のメンバーが、日頃の活動の中で気になったことに目を向け、独自取材に基づいて、執筆しています。

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(※1)「Fields Yoka Survey 2018」

2017年12月に、全国の小学生~69歳の男女11,642人に対し、余暇に対する行動や、価値観などについて実施したWebアンケート調査。

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