色から「人」、「コンテンツ」、「ヒーロー」を考える

皆さんの一番好きな色はなんでしょうか。
現在の私が一番好きな色は青ですが、思春期の頃は黒が好きだった記憶があります。
色は人の心を表すとともに、色が人の心に様々な効果をもたらすことはよく知られていますね。

下記の”COLOR PSYCHOLOGY”という動画では、これまでの著名な映画作品の中で色が効果的に使われているシーンがわかりやすくダイジェストで紹介されています。
https://vimeo.com/169046276

純真さ、無邪気、甘さ、女性らしさを表す”ピンク”。(「マレフィセント」、「6才のボクが、大人になるまで。」など)

暴力、危機、情熱などを表す赤。(「BELLY 血の銃弾」「2001年宇宙の旅」など)

冒頭に書いた”青色”は、穏やかさや遠い異世界との距離感を表すためにも使われています。(「ツリー・オブ・ライフ」、「アバター」など)

FRIが昨年末に実施した、インターネットによるアンケート調査「Fields Yoka Survey(フィールズ よか サーヴェイ)2017※1」(以下FYS)では、この「色」に対する嗜好性についても聞いています。この色に関するアンケート結果を集計・分析すると、いくつか特徴的なことがみえてきます。

■日本人全体、性年代別で好まれる色

日本人全体で、一番好きな色として最も回答率が高かったのは「青」(15%が回答)で、2位の「赤」(9%の回答)を引き離しての結果です。これは男性全体でも同じ傾向にありますが、女性全体では「ピンク」が最も好まれています。

更に性年代別にみると、男性では高校生など10代後半のみが「黒」、女性では中学生のみ「水色・空色」がそれぞれ最も回答率が高くなりました。中学生男子で「黒」を最も好む人は8%に過ぎないのに、高校生の10代後半になると「黒」を最も好む人が18%にも増えます。その後、年をとるほど、「黒」を最も好むという人の割合は徐々に減っていく傾向にあります。
一方、女性で「水色・空色」を最も好む年代は中学生の間だけで、高校生になるとその割合は半減します。
このことは、この思春期にいかに精神的な変化が大きいかを物語っているように思えます。

■都道府県ごとに好まれる色

いくつかの都道府県では、色の嗜好性に関して、日本人全体とは異なる傾向がみられることもわかりました。
佐賀県、鳥取県、岡山県、富山県では「赤色」、鹿児島県、宮崎県、熊本県、愛媛県では、「黒色」が最も好まれていました。
また最も好きな色と答えた各色の都道府県別回答率を双対尺度法※2を使って2軸に可視化してみると、下図のように、高知県、宮崎県、福井県という3県は他とは大きく異なり、非常に特徴的に色への嗜好性をもっていることもわかりました。

■ヒーローキャラクターと色

FYSでは昨年に引き続きヒーローに関する設問をもうけています。その中の「あなたにとってヒーローは誰ですか」という設問の回答結果を集計すると、1位になったのは昨年に引き続き「ウルトラマン」でしたが、光の国からの使者として、シルバーと赤という特徴的な彩色が施されています。
複数人での色分けを非常にわかりやすく効果的に活用したヒーローとしては、「秘密戦隊ゴレンジャー」から続くスーパー戦隊シリーズが有名ですが、この系譜は女性グループ史上初のオリコン首位デビューを記録した「ぱすぽ☆」などのアイドルユニットにも受け継がれていますね。
また、今月末には「仮面ライダー生誕45周年プロジェクト」の一環として、5色の仮面ライダーが主人公となる「仮面戦隊ゴライダー」が始まるようです。

今回の調査結果をきっかけに、今後コンテンツや様々なエンターテイメントを考える上で、改めてこの「色」にも着目していきたいと思います。

(※1)」Fields Yoka Survey 2017」
当社が2016年12月に実施したWebアンケート調査です。全国の小学生~69歳の男女11,646人に対し、余暇に対する行動や価値観などについて聞きました。

(※2)「双対尺度法」
各項目の相対的な距離を算出し、2軸平面上にプロットする手法です。

(記事:吉田 和也)

本記事は、エンタテインメントの研究をしているフィールズ研究開発室(FRI)のメンバーが、日頃の活動の中で気になったことに目を向け、独自取材に基づいて、執筆しています。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です