渋谷ストーリー Vol.8 道玄坂

渋谷駅前の陽だまり。今度はここから西へ向かおう。そちらは、公園通りやヒカリエの華々しさに比べ、少し陰った空気を感じるゆるやかな坂道となっている。数百年の昔から、その坂は道玄坂と呼ばれている。

駅前の大交差点。ここでみんな立ち止まり、そして一斉に歩きだす。日本的光景の代表。デパートと繁華街の入口に立つビルは、ここのランドマークだ。

渋谷駅の西にあるマークシティ。駅を挟んだヒカリエと共に、シブヤの東西のランドマークとなった。シブヤは意外にこんな高層ビルが密集してはいない。ビルと言うよりも、そのイメージは塔に近いか。

道玄坂に向かう大通り。坂に向かう左手方向に、大きな街路樹が見える。シブヤの坂の特徴の一つに、大きな樹が茂っていることがあるのではないか。うっそうとした都のはずれの記憶を、この木々は憶えているのかもしれない。

喫煙者の肩身が狭くなった。高い税金を上乗せした煙草を買い、煙をくゆらすのは、本来、豊かな行為であるべきなのだが、街の片隅で貴重な一服を味わう表情は、なぜか厳しい。

 

道玄坂と東急本店通りの分岐点。ずっと昔からあった道玄坂より、東急本店通りが広いのは、開発した東急の意気込みだろう。その東急本店通りも、今ではBunkamura通りと呼ばれ、東急の名前は消えている。

(写真:瀬尾 太一)

[ Japacon× FIELDS Research Institute ]

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