「ジャパンアミューズメントエキスポ」レポート -3つの新潮流- 前編

アーケードゲーム(ゲームセンター向けゲーム)の祭典「ジャパンアミューズメントエキスポ2017」(以下、JAEPO)が開催されました。これから登場する最新機器が次々と展示、発表されましたが、そこに見えてきた3つの新潮流をレポートします。

■最新ゲームが揃う!

先日、2月10日から12日まで幕張メッセで開催されたJAEPO。「闘会議2017」(※1)と共同開催され7万5千人余りが集い、大きな盛り上がりを見せた。展示されたのは発売前の最新ゲーム機やクレーンゲーム機、グッズ、関連製品など。中には、ゲームセンター向けの電子マネーシステムや、ゲームに使うボールの洗浄機といったユニークな機器の展示も行われていた。
そんなJAEPOにあって、特に注目を集めていた3つのトピックを紹介したい。

「ジャパンアミューズメントエキスポ2017」会場の様子

■ピックアップ1:「キッズ」「女性」「初心者」向けゲーム

昨年6月に風営法が改正となり、一部地域を除き、保護者同伴であれば「16歳未満の18時以降の入場」が可能になった。その追い風を市場の拡大に繋げるべく、幅広い年齢層向け、特に親子向けのゲームが多数出展された。
エンハート社が出展していた『ギョ~転!ガッポリすし』は、すしネタをテーマにしたルーレットゲーム。自分の好きなすしネタにコインを賭け、真ん中から打ち出されたボールがそのネタの枠に入るとコインが増える。途中、ボールが「漁」と書かれた欄に入ると、画面全体が魚泳ぐ海となり、手当たり次第に魚を捕まえるアクションゲームに早変わりする。シンプルでわかりやすく、途中で入ったり、抜けたりが自由なため、10代はじめ幅広い年齢層が遊んでいた。


『ギョ~転!ガッポリすし』(エンハート)

他にも子ども向けのモグラ叩き的なゲームや、小型エアホッケー、小型のゴーカート的なゲームなどが並んでいた。

そして同じく数多く出展されていたのがクレーンゲーム。まさに幅広い年齢層をターゲットにしたゲームだ。開発者に話を聞くと「いかに新しい仕掛けを開発するかがポイント」と語っていた。楠野製作所の『バルーンホッピング』は、グッズが風船にぶら下がっている。小さな針のついたアームを操作して、この風船を割るのだが、割れそうで割れないドキドキ感があって面白い。

『バルーンホッピング』(楠野製作所)

マインズ社の『シャテポン!』は、銃の位置を調整して、小さな的の穴に弾を通す仕組みだが、これがなかなか難しい。しかもハマる。何度もプレイしてしまった。でも当てられなかった…無念。

『シャテポン!』(マインズ)

さらにプリントシール機。フリュー社の新作『winc(ウィンク)』に多くの女性ユーザーが列をなしていた。※このプリントシール機については後日の記事で詳しく紹介する予定です。

『winc(ウィンク)』ブース(フリュー)

そしてカジュアルゲームではないが、ユニークだなと思った作品をひとつ。
バイキング社の『マジシャンズデッド』は魔法使いを操るファンタジー系のアクションゲームだが、通常の操作盤と異なり、手の動きを感知するセンサーで操作する。手の動きや指の握り方など細かい動きに反応して様々な攻撃が繰り出せる。
慣れるのに若干時間を要するが、直感的な操作感があり、新しいUIを目指そうとする試みが感じられた。

『マジシャンズデッド』(バイキング)

■ピックアップ2:和風eスポーツ

「eスポーツ」とはコンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称だ。世界的には拡大の一途にある。日本でも昨年あたりからジワジワと盛り上がりを見せている。
セガ・インタラクティブ社の『SOUL REVERS』やバンダイナムコエンターテイメント社の『湾岸ミッドナイト マキシマムチューン 5DX PLUS』など、eスポーツを意識した複数プレイヤー対戦の作品が数多く出展された。

現状、eスポーツでは、海外系の硬派なゲーム、FTS(※2)やMOBA(※3)などが主流だが、今回ユニークだなと思ったのが、音楽を題材にした“音ゲー”や“メダルゲーム”など、日本で人気のあるゲームでeスポーツ競技会が行われていたことだ。
言わば和風eスポーツとも言える。海外ゲームで日本のeスポーツ界が盛り上がりきれないのなら日本的なゲームでeスポーツを盛り上げようということか。
特に“音ゲー”の競技会は、まるでコンサート会場のようなもの凄い盛り上がりを見せていた。
和風eスポーツにも注目していきたい。

後編では3つ目の潮流をレポートします。

「ジャパンアミューズメントエキスポ」
http://jaepo.jp/top.html

(※1)「闘会議2017」
http://tokaigi.jp/2017/

(※2)FTS
一人称視点のシューティングゲーム。

(※3)MOBA
複数人が2チームに分かれ、それぞれのプレイヤーがリアルタイムでキャラクターを操作して戦うゲーム。

>>後編へ続く

(記事:中村 健一)

本記事は、エンタテインメントの研究をしているフィールズ研究開発室(FRI)のメンバーが、日頃の活動の中で気になったことに目を向け、独自取材に基づいて、執筆しています。

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