渋谷クロニクル 第6回
原宿竹下通り商店会 会長代行・販売促進担当 羽根田晴さん

「ハチ公」「スクランブル交差点」など日本を代表するシンボルが存在する、東京有数の繁華街の一つ「渋谷」。近代化が進む中にも昔ながらの風景を残す渋谷の歴史や街をよく知る人物にスポットライトを当て、渋谷の過去と未来を紐解いていく連載インタビューコーナー、それが”渋谷クロニクル“。

第6回は、戦前から原宿で旅館や物件賃貸業を営む家業を継ぎ、現在は竹下通りのイベントの企画やパトロールを担当し原宿の発展に奔走する「原宿竹下通り商店会」の会長代行・販売促進担当の羽根田晴さんにお話しを伺った。

――羽根田会長代行が原宿に根を張られた頃は、竹下通りはどのような時代でしたか?

私、生まれは原宿なんですが子供の時に一家で世田谷に引っ越しまして、育ちは世田谷なんです。原宿竹下通りとの繋がりは家業ですね。戦前に祖父が原宿で旅館業をスタートさせまして、それが昭和30年くらいから現在の物件賃貸業へ移行したのですが、祖父の代から商売として原宿には深く関わっています。
原宿竹下通りに自分がかかわったのは、約12年前にサラリーマンを辞めて家業を継いだ時なのですが、商店街を行きかう人々の年齢層や出店してるテナントさんなどは、現在とあまり変わらないと思います。ただ、外国人観光客の数は、ここ数年で飛躍的に増えたと思います。

――若い頃、渋谷・原宿でどんな遊びをしていましたか?

学生の頃はよく渋谷・原宿エリアで遊んでましたよ。実家が世田谷でしたので、私が渋谷・原宿に遊びに来るようになったのは高校生になってからでしょうか。当時は渋谷の公園通りがオシャレな人々が行きかう場所でして、坂を上がって旧渋谷区役所を抜けて原宿まで歩いて行ってご飯をする、というコースが定番でした。原宿駅竹下口の真ん前のビルがうちのビルなんですが、親父がレストランを経営していましたので、デートの時はそこを利用したりしました(笑)。

――商店会とはどのように関わっていったのでしょうか?

父親が商店会の会長も経験しており、精力的に地域貢献の活動をしておりましたが、私は大学を卒業してからは普通に就職してサラリーマンをやっておりましたので、社会人当初は商店会には関わっておりませんでした。その後、平成15年に原宿に戻って家業を継ぎまして、そこから商店会に関わり始めた、という流れです。
家業を継いで商店会に関わるようになってからは、新参者ながら言いたいことは色々と言わせてもらいました(笑)。特にイベントの提案はすぐに追加させてもらいました。“竹下通り旧暦七夕イベント「星に願いを」”は私の提案した企画でして、今年で10年目を迎えます。

――商店会の地域貢献の仕事について、考え方が変わりましたか?

サラリーマン時代は、自分は商店会など地域ボランティアの仕事に関わることはないと思っていました。銀行マンだったので、ご融資のあるお取引先などで物件賃貸業の傍らで商店街の仕事をやっている方との接点が多かったのですが、その時は「地域のボランティアやるよりも仕事しなよ」なんて思っていましたし、地域貢献というものは、主な仕事ではなく余力でやるものだと思っていましたから。でも、商店会の中に入ってみると全然違いましたね。
地域というのは、そこに住んでいる人、商売をしている人、遊びに来る人など色々な人が混在します。特に竹下通りは有りがたくも非常に多くの人が来てくれる地域ですので、お祭りも治安維持のパトロールや防災訓練など、余力でやれる事など一つもなかったです。

――商店会のテナントさんは、他の商店街にはない個性的なお店が多いですよね?

竹下通りの物件には、“余裕のある空間”がテナントさんにはありますので、それが他の商店街との違いを生み出しているのかなと思います。物販店舗さんが入居している私の持ち物件は、道路いっぱいに建物を建てず、セットバックして入口前にベンチをおくなどの“余裕”を作っています。それが人々の休む場所にもなり人が集まり、結果としてお店に入ってくる人数も増えているのかなと。お店の面積を広げて商品数を増やして売り上げを上げようとせず、竹下通りならではの店づくりが結果的に売り上げに繋がっているのかなと思います。

――「お気に入り」「とっておき」の場所はどこですか?

私は、原宿竹下通りが仕事場ですので、ここにいると常に「仕事モード」になっちゃいまして、実は休まるオフの場所はないんですよ(笑)。竹下通りに来てくれた方が、各々お気に入りのお店や場所を見つけてくれて、何度も買い物や遊びに来ていただけると嬉しいです。

――“この人”だと思う「あなたのヒーロー」はどなたですか?

原宿にある東郷神社で祀られている、『東郷平八郎さん』は私の心の中で素晴らしい人物だと思います。“常識にとらわれない”ということを実践して結果を出す。そして実績をひけらかすことなく周りに認められて語り継がれる人物になる。これはなかなかできない事だと思います。

――今後、商店会でやっていきたい事はなんでしょうか?

「竹下通りに来ないと体験できない」事を仕掛けたいですね。例えば、“原宿竹下通り発”とか“原宿竹下通りのみで実施”とか。これだけインターネットが発達して多くの情報がすぐに手に入る時代ですので、大抵の事はパソコンや携帯電話で知ることができます。ただ、街として商店会としては “竹下通り”という多くの人が集まる場所としてのアドバンテージがありますので、これを活かして「五感で感じる体験」をもっと増やしていきたいですね。

今回お話を聞いた人:原宿竹下通り商店会 会長代行・販売促進担当 羽根田晴さん
商店街の概要:原宿竹下通り商店会 事務所
〒150-0001 渋谷区神宮前1-9-3 原宿第3コーポ406号
お問い合わせ先:info@takeshita-street.com

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