「盆踊り」に湧く若者たち

いま、日本の伝統行事「盆踊り」が、若者の間で注目を集めています。従来から、神社やお寺の中で、地域のお年寄りや子供が楽しむものである「盆踊り」が、なぜここまで若者にも注目を集めるようになったのでしょうか。日本における代表的な夏の風物詩「盆踊り」のイマを皆さんにお届けします。

■盆踊りの起源
日本における伝統行事「盆踊り」は、もともとは、「念仏踊り」と呼ばれる仏教行事と盂蘭盆会(お盆)が結びついた祖霊供養のための宗教行事でしたが、第二次世界大戦後の1950年代より宗教性を薄め、地域住民同士の交流を深めるための
“レクリエーション”としての役割を強めてきました。

■楽曲の自由性
盆踊りは、下記2つのシンプルなルールさえ守れば、どんな楽曲でも成立します。
①「櫓」を囲んで踊りの輪を形成すること
②ひとつの型に則った振り付けであること
もともと和楽器が織り成す楽曲は、サンバ・ロック・ヒップホップ調にアレンジされることもあれば、「ドラえもん音頭」などアニメキャラクターを題材としたものなど、次々と“進化”を続けていきました。その“進化”の流れは、現在でも脈々と続いており、若者自身が、若者向けに盆踊り楽曲をアレンジするストリームが生まれ、昨年2015年には、世界で流行りのEDM(Electronic Dance Music)の要素を取り入れた「BDM」(Bon Dance Music)のイベントが初開催され、大盛況でした。

動画
https://www.youtube.com/watch?v=qLGIsF2vwTs

■コスプレブームの影響
近年の日本のアニメブームが形成したコスプレ文化の影響も大きそうです。
イベントなどで、アニメキャラクターなどの衣装を着用する“コスプレイヤー”達のSNSアカウントを見ると、その多くが浴衣を着て盆踊りに参加している様子を公開しています。彼ら・彼女らにとって、盆踊りは日常生活では滅多に着る事のない“浴衣”を着用する、またとないチャンスになり、それらの写真や動画が、更に多くの若者に盆踊り参加のきっかけを与えたようです。

■震災以降の繋がり・絆の意識
2011年3月11日に起きた東日本大震災以降、日本では、近隣住民や他人との関わりを重視する傾向が強まりました。幻想的な空間の中、一つの櫓を囲んで踊りの輪を形成し、皆が同じ振り付けを踊ることで得られる一体感が、人々を盆踊りに駆り立てているのではないでしょうか。

■Let’s enjoy Bon Dance!
「百聞は一見に如かず」という日本の諺に習って、私も「六本木盆踊り大会2016」に参加してきました。その様子は、下記の写真でご紹介していますので、宜しければご覧ください。

(記:湯田 俊)

本記事は、エンタテインメントの研究をしているフィールズ研究開発室(FRI)のメンバーが、日頃の活動の中で気になったことに目を向け、独自取材に基づいて、執筆しています。

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