渋谷クロニクル 第4回
原宿竹下通り商店会 会長 遅澤一洋さん

第4回は、個性的なファッション・ブティックの街として広く知られ、中高生を中心に若者の流行の中心地であり、多くの来街者で賑わう「原宿竹下通り」から原宿という街を見てきた「原宿竹下通り商店会」の会長・遅澤一洋さんにお話しを伺った。

――遅澤会長が原宿に根を張られた頃は、竹下通りはどのような街でしたか?

私が原宿に根を張ったのは、1986年ですね。当時、妻の実家が竹下通りで酒屋を営んでおりまして、そこがセブンイレブンの50店舗目としてリニューアルオープンすることになり、その後を継ぐというカタチで原宿に来ました。
私が原宿に来た時から、女子中高生のファッションの流行中心地として賑わっていましたが、80年代は特にタレントショップ全盛期でしたので、通りは、今以上に多くの人で溢れかえっていました。

――初めて原宿竹下通りに来られた時の印象はどうでしたか?

大学進学を機に、香川から上京して、表参道には友人と遊びに行ったのはおぼえていますが、竹下通りの存在は知りませんでした(笑)。ですので、初めて原宿竹下通りに来たのは、仕事として私がセブンイレブンを継いだ時ですかね。当時、「竹下Jr会」というものがありまして、そこに入らないかと誘われたのが商店会に関わるきっかけでした。Jr会は、竹下通りの店舗の店主や住民二世で構成された組織なのですが、縁日・お祭りなどのイベント企画と運営の仕切りは見事なものでしたよ。当時はバブルで景気の良い時代でしたので、焼きそばや金魚すくいなどの屋台は、すべて無料チケットを配布し、物凄い人が商店街に溢れていましたね。そのイベントを大きな事故もなく完遂したJr会のメンバーのパワーは強烈でした。それが最初に感じた原宿竹下通りの印象ですね。

――会長に就任された際、竹下通りをどのようにしていきたいと考えられましたか?

まずは商店街のMAPを作ろうと思いました。それまでにも商店街MAPはあったのですが、何年かに一回発行する程度でして、入れ替わりの激しい店舗の紹介が全然間に合ってなかったんです。現在は、夏休み・冬休み・春休みの年3回発行をしておりまして、年間で約15万部発行しています。ちなみに、MAP内の建物イラストは、実は一軒一軒手書きなんですよ。温かみのあるイラストが特徴的なMAPですので、竹下通りに来られた際にはぜひお手に取ってみてください。(※通りにある街路灯のプラスチックケースより入手可能)

――過去と現在、竹下通りを訪れる人々はどのように変わりましたか?

複合ビル「パレフランス」が開業した1974年は、「竹下通り元年」と言われていますが、その時代から国内の来街者の年齢層は変わってないと思います。ここ数年で大きく変わったのは、外国人観光客の数ですね。圧倒的に増えました。欧米・アジアと幅広い国の方々が来られますので、各店舗さんとも、お店の看板を色々と工夫されているのが現在の商店街の特徴ですかね。2020年の東京オリンピックも控えているので、今後はさらに外国人観光客は増えると思います。

――今後、商店街でやっていきたい事は何ですか?

まだ、色々と企画をしている段階なのですが、「原宿竹下通りに来ないと得られない」
体験をご提供したいと考えております。今の時代は、その場所に行かなくても、インターネットで色々な情報が手に入り、それだけでも楽しむ事ができるようになりました。しかし、我々としてはやはり実際に竹下通りに遊びに来ていただき、「また来たい」と思ってもらえるような体験つくっていかなければならないと考えています。

――「お気に入り」「とっておき」の場所はどこですか?

やっぱり、JR原宿駅の竹下口から見る「竹下通りの入口」ですね。アーチの下は、原宿のランドマークであり、日本を代表する観光スポットだと思います。
そして、もう一つ挙げると、明治神宮の宝物殿前の広場ですかね。都会の中に、こんな緑豊かで癒しの空間があることに、きっと驚かれると思います。是非とも行ってみてください。

――“この人”だと思う「原宿のヒーロー」はどなたですか。

「竹下Jr会」を作った方々ですね。私たちの親の世代なのですが、個性的で強烈な印象は忘れられません。未だに頭があがらないですよ(笑)。我々も、先人に習い商店会として様々な活動をしておりますが、当時のJr会の方々のイベント企画力・実効力は物凄かったと実感しています。まさに原宿竹下通りの礎を築いたヒーロー達だと思います。

――遅澤会長にとって「原宿」とは?

第2の故郷ですね。原宿に住むようになって30年になりますが、竹下通りのゴチャゴチャ感、表参道のきれいな櫻並木、明治神宮や東郷神社の神聖さ、代々木公園の緑、それらが融合されることで原宿ができていると思います。その多様性が大好きです。

(記事:三澤 友貴)
(写真:鈴木 久美子)

今回お話を聞いた人:原宿竹下通り商店会 会長 遅澤一洋さん
商店街の概要:原宿竹下通り商店会 事務所
〒150-0001 渋谷区神宮前1-9-3 原宿第3コーポ406号
お問い合わせ先:info@takeshita-street.com

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