KAWAII MONSTER CAFE:原宿のレストランから見える、KAWAII最前線

今年の夏、原宿に新たに誕生したコンセプトレストラン「KAWAII MONSTER CAFE」。ヴィヴィッドな色彩と毒々しくもポップなオブジェで構築された原宿の異世界には、進化し続ける日本の“KAWAII”の最先端があった。

ローマ字で書かれた“KAWAII”という文字を見て、いったいどんなものをイメージするだろうか?
キティちゃんなどのキャラクター、パステルカラーのスイーツ、大きなマスコットやキーホルダーを身につけた若者……? 今回は、そんな“KAWAII”を メインのコンセプトに据え、2015年の8月に原宿にオープンしたKAWAII MONSTER CAFEを取材した。

近年、海外からの観光客が急増し、TOKYO観光では外せない場所となった流行の発信地、原宿。KAWAII MONSTER CAFEは、竹下通りを原宿側から抜けた大通り沿い、東急プラザ隣のビルの4階に位置している。「原宿カワイイ文化」 を世界に発信するアートディレクター増田セバスチャンがコンセプトからすべてのデザインを手がけただけあって、店内は一般的に想像される“KAWAII”から一歩進んだ、個性的なデザインで満たされている。

そんなKAWAII MONSTER CAFEには、“モンスターガール”というスタッフが存在する。モンスターガールとは、KAWAII MONSTER CAFEのコンセプトを体現し、世界に向けて情報発信をするビジュアルアイコンの役割を持った7人のスタッフのこと。日米で活躍するデザイナー、ミー シャ・ジャネットのデザインした衣装にそれぞれのモンスターガールが身を包んでいる。今回の記事では、モンスターガールの“CANDY・はんぺんてゃん” の説明とともに、店内の様子を紹介していく。

甘い匂いで満たされた店内に入ると真っ先に目に入るのが、メルティなケーキを模したSWEETS GO ROUND。くるくると回るこのメリーゴーラウンドは、「イベントなどのときは実際に乗ることもできる、本物のメリーゴーラウンドです。オープニングイベ ントでは、タレントの方も乗ってましたね」とCANDYもお墨付きの本格仕様。
店内は4つのゾーンにわかれ、それぞれが特徴的なコンセプトを持ってデザインされている。入店する際に希望のゾーンのボタンを押し、座席に案内されるシステムとなっている。ゾーンの特徴と魅力を語りながら紹介してくれた。

まずはMUSHROOMDISCO。毒々しいキノコをモチーフにした座席の頭上には、不思議な宇宙植物のオブジェが佇んでいる。
「MUSHROOM DISCOは、オラのいちばん好きなエリアです。オラのカラフルな衣装と合ってますよね!」
2つめは、MILK STAND。巨大なウサギやユニコーンが哺乳瓶からミルクを飲んでいるベビールームをイメージしたゾーン。
「お客さんに人気なのはこのゾーンです。パステルカラーの色合いがかわいい印象で、親しみやすいみたいです」
次は深海の実験室をイメージしたBar Experiment。ほかのゾーンと違って座席はカウンターになっており、ブルーで統一された照明は少し怪しげな雰囲気。
「ひとりで来るお客さんもいるので、お酒を飲んだりするときはこのゾーンがオススメですよ」
お店の一番奥にあるのが4つめのゾーン、Mel-Tea Room。大きなマカロンやチョコレートなどのオブジェがいっぱいで、パーティをイメージした作りになっている。
「店内で、ここだけBGMが違うんです。大きな蟻が壁にくっついてて、ちょっとビックリする人もいます。写真で見るとかわいいんですけど、実際に来てみると、ちょっと不気味さを感じるゾーンですね」

カラフルでポップな内装と同じく、食べられるフードやドリンクも個性的だ。CANDYのオススメは、「カラフルレインボーパスタ・ペインター」。
「見た目はインパクトがスゴいですけど、食べてみるとペペロンチーノの味でおいしいんですよ。添えてあるソースを付けて味を変えながら食べてみてください」

来店するのは女性の比率が多いということだが、「客層は幅広く、この前は80歳のおじいちゃんが来店して、記念撮影をいっぱいしました」と語るCANDYさん。
最後に、CANDYさんに、このカフェを訪れる人たちが何を求めていると思うのかを聞くと、「異世界……ですかね。外の世界とはまったく違った空間を体験したくて、いらっしゃってくれるんだと思います」

原宿のビルのワンフロアでありながら、そこにはレストランというよりもアミューズメントパークのようなひとつの魅力的な異世界が、確かに存在していた。そ こにあるのは、日本人が日常会話で口にする「かわいい」とは少し違った、ヴィヴィッドでアグレッシブな、能動的な魅力だ。しかし確かに、店内の様子を形容 するには、“KAWAII”という言葉がピッタリなように思える。
増田セバスチャンのコンセプトにある“原宿”は、「世界中のトレンドを呑み込みながら独自のトレンドを作り上げてきたTOKYO・HARAJUKU」というもの。
今や国際語となったKAWAIIは、もはや単なる形容詞ではなく、柔軟に貪欲に、世界中の流行を取り入れながら変化していくひとつの状態を表す言葉になっているのかも知れない。

KAWAII MONSTER CAFE
渋谷区神宮前4丁目31‐10 YMスクエア 4F

本記事は、日本の文化や観光を国内外に発信するメディア「WAttention(http://www.wattention.com/)」と、エンターテイメントの研究を行うフィールズ研究開発室「FRI」のコラボレーション企画です。

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